こんにちは!管理人のクラゲです。
健康志向の飼い主さんが増えてきて個人的にうれしく思っている今日この頃。
2000年初頭に海外製品での残留農薬騒ぎや牛骨粉を使用して起こったBSE(牛海綿状脳症)問題など起こったことを覚えている方も多いでしょう。そしてこの問題が起因となって国産食材の人気が上がりましたよね。
その流れは、ドックフードをはじめとする多くのペットフードにも影響しています。そのため、健康志向の飼い主さんに国産表記のドックフードを好む方が多くおられます。
しかし、このパッケージの表記には落とし穴があることをご存知ですか?
今回は意外と知られていない、ドックフードの商品パッケージに記載されている原産国表記についてお話していきます。
「国産」表記のフードなら安心安全?

飼い主さんの中には人の食べる食材もワンちゃんの食べるドックフードでも「国産」にこだわる方がおられます。
一時期、海外産の食材に基準値以上の農薬が検出されたことや、食材のブランドもあり海外産と比べるとお高いですが、国産食材の人気が高まりました。
そのため、「国産=安全」といった認識が強くなっていますが、ドックフードのパッケージにある「原産国」の意味を正確に把握している方はまだまだ少ないです。
ドックフードは、ペットフード安全法によってパッケージのラベルには原産国を表記する必要があります。
ここで言う原産国とは、ドックフードの製造過程での「最終加工工程を完了させた国」です。
最終加工の具体例を出すと、
- ドライフードであれば、押出成型工程(エクストルーダー)
- ウェットフードであれば、レトルト殺菌工程
- 練り加工製品であれば、練り成型工程
などがあげられます。
つまり、最後の工程をした国が日本であれば「原産国:日本」と表記されるのです。
原産国として認められない場合

ドックフード自体の最終工程をしていない国では原産国として認められません。
つまり、
- パッケージにラベルを張っただけ
- パッケージに梱包したり、別の容器に移し替えただけ
- 単純な切断、混合、乾燥、冷凍しただけ
などの場合は原産国を日本とすrことはできません。
具体例を挙げると、
中国で押出成型工程(エクストルーダー)された大量のドックフードを日本に輸入して、日本人の飼い主向けにデザインした商品パッケージに移し替えた場合、原産国は「中国産」となります。
また、同じように海外で押出成型工程(エクストルーダー)されたドライフードを複数種類輸入して、日本国内で混ぜ合わせた場合も同様です。
原材料が海外産でもドックフードは「国産」に
ドックフードの最終工程をした国が原産国となるということは、ドックフードの原材料がすべて海外産だとしても、原産国は「日本」になる場合はあります。
何も加工していない原材料(肉や魚、野菜など)を輸入し、日本国内の工場で最終加工過程を終わらせた場合で、そのドックフードの原産国は日本となるります。
「国産」という言葉からイメージからすると、原材料も加工過程もすべて日本産であると勘違いされる方もおられるでしょうが、そうではないのです。
ペットフード安全法により、原材料や産地、仕入先などの情報は追跡することは可能ですので、詳しく知りたい方は直接メーカーに問い合わせてみてください。
本物の「国産ドックフード」を選ぶには

愛犬のために、国産の食材だけを使用した安心安全なドックフードを選びたいと考える飼い主さんもおられるでしょう。
確かに、すべての食材、加工過程が日本国内のものであったのなら安心できるとは思いますが、注意しなければいけないことがあります。
それは、すべて国内にこだわった時、ドックフードのお値段は市場に出回っているものよりも数段高くなるという点です。
さらに一袋当たりの量も1kg~1.5kgほどと少ないので、原材料からすべて国産のフードは高品質であるが少量で高額なフードになると考えておきましょう。
まとめ:ドックフードの「国産」表記
原産国の表記だけをみてフードの良し悪しは評価できません。
本当に安全なフードであるかは、原材料、製造国、産地、添加物の有無など総合的に評価する必要があります。
また犬の食性、必須栄養素などもありますので、あなたの愛犬に適したドックフードを選んであげましょう!